水野 朝 展

2017年、年頭はアートギャラリー月桂樹にとって喜びに満ちた船出となりました！
それと言うのは、月桂樹の歴史を飾る意義深い、待望の展覧会《水野 朝 展》を開催できる喜びを、スタッフ一同が全身で感じ取っている様子が良く物語っております。
水野 朝先生の、ごく自然で、ほとばしる様に透明な一直線の絵画は絵画芸術の世界を超越した一人の人間の魂の叫びを感じ取ることが出来ます。障害を持って生まれた一人の少女が周囲の深い愛情に支えられ絵画の世界に羽ばたくといった物語では済まされない天衣無縫にして奔放自由な《和製フォーヴィズム》と形容した朝先生の良き理解者であった羽黒洞の木村東介氏の言葉そのものが、良く朝先生の絵画芸術を物語っていると思います。

朝先生の師は、日本画壇の風雲児、反骨精神の人である、かの中村正義先生であり、朝先生の描く絵画は大きく師の影響を受けたことは周知の事実ですが、だからと言ってそれを感じさせない朝先生の自然体の絵画表現が随所でくみ取られ、見るものをして、ほっと安堵させる絵画世界がまさに御仏の世界である如くに思われます。
此の度、前述の羽黒洞様のご好意で地方都市・坂戸の一ギャラリー、月桂樹に於いて待望の《水野 朝 展》を企画出来、多くの美術愛好家、美術関係者の方々に喜んで頂ける機会が与えられました事を、スタッフ一同心から感謝を申し上げ、地元のみならず、遠方からも多くの方々のご来場をお待ち申し上げております。
アートギャラリー月桂樹、森・長嶋